骨髄バンクって?



■ なぜ今、骨髄バンク? 




日本では毎年約6000人もの人が、重い血液の病気になっています。そのうち約2000人が骨髄移植を望んでいます。この中で骨髄バンクを通じて骨髄液を提供してくれる人をさがしている人は、年間1500人程度と予想されます善意のドナーの方から自由意志に基づいて提供していただいた健康な骨髄液によって、白血病などの血液難病の患者さんを、広くしかも公平に救うことが骨髄バンクの基本理念です。
骨髄を提供してくれる人(ドナー)が30万人になれば、90%の患者さんは自分と同じHLA(白血球の型)をもつドナー候補者を見つけることができるのです。だから、すべての患者さんが骨髄移植を受けるにはとても多くのドナー登録が必要です。

◇骨髄バンクの役割について◇

患者さんとHLA(白血球の型)が合う確率は、兄弟姉妹間でない限り、数百〜数万分の1となってしまいます。だから患者さんが自分で同じHLA(白血球の型)をもった骨髄提供希望者(ドナー)を兄弟姉妹以外の中から探すのは非常に困難なのです。 
骨髄バンクは、多くの方々から提供希望者を募り、登録・管理を行い、また、骨髄移植希望者と骨髄提供希望者とのコーディネートを行うことなどを目的として、国(厚生労働省)の主導のもとで、(財)骨髄移植推進財団が主体となって、平成3年12月に発足しました。

◇だから今、骨髄バンクなのです!◇

血縁者に提供者のいない患者さんを救うために骨髄バンクが生まれました。骨髄バンクは血縁関係のない患者さんと提供者の仲人役を果たします。

◇世界では◇

世界の主な骨髄バンクのドナー登録者数(2001年1月現在)
アメリカ/330万人 カナダ/21万人 イギリス/44万人 ドイツ/149万人 フランス/10万人 イタリア/27万人 オーストラリア・ニュージーランド/15万人 台湾/19万人 香港/3万人 韓国/2万人 日本/14万人
世界 38 ヵ国に骨髄バンクができ、拡大しつつあります。

◇こんな病気の患者さんがあなたの骨髄提供を待っています◇

白血病・・・・・血液を造る細胞の異常で、ガン化した血液細胞のみ増え、正常な血液が造れなくなる病気です。
再生不良性貧血 ・・・・・血液を造る骨髄幹細胞の機能が低下し、血液成分が極端に少なくなるため、出血、感染、貧血等が問題となる病気です。
先天性免疫不全症 ・・・・・身体を守る免疫機能が、生まれつき低下しているため感染症にかかりやすくなる病気です。




〜〜あなたの思いやりは、こうして、患者さんに届きます。〜〜


























ドナー登録から骨髄提供までのプロセスをご説明いたします。
ドナーの善意が、こうして、患者さんに届けられ生きるチャンスを広げます。
チャンスの内容を理解し登録日時を予約します。
検査は約2mLの採血ですみます。(費用はかかりません)
あなたの白血球の型をコンピュータに登録します。
(これでドナー登録は終了です)
定期的に、患者さんと適合するかどうかを検索します。
適合した場合は、骨髄提供について、詳しくご説明します。
さらに詳しい血液検査と健康チェックを行います。
最終的な本人の提供意思を確認します。(家族の同意が必要です)
健康診断を行います。
骨髄提供には、入院が必要です。
骨髄採取は全身麻酔下で行われます。
骨髄液は腰骨から採取します。(骨を切るのではありません)
採取後、通常2〜3日で退院できます。





 骨髄バンク Q&A 




Q1.骨髄移植を望む患者さんは何人位いますか?

A .白血病などの病気は、毎年約 6,000 人が発病し、そのうち約 2,000 人が骨髄移植を希望しています。内、骨髄バンクを通して移植を望む患者さんは、毎年 1,000〜1,500 人程度と予測されています。


Q2.骨髄って脊髄のことですか?

A .骨髄は骨の内部にあるゼリー状の組織で、血液に似た赤い液体(骨髄液)で満たされています。この液体中には血液の成分のもとになる骨髄幹細胞が含まれているのです。従って、脊髄とは全く別のもので、骨髄移植では脊髄に針を刺したりメスを入れたりはしません。


Q3.骨を削ったり切り取ったりするのですか?

A 骨髄移植というと骨を削ったり切り取ったりして移植するイメージがあるかも知れませんが、そうではありません。腰の骨(腸骨)から注射器で骨髄液を抜き取るのが骨髄採取です。原則として全身麻酔下で行われますので採取時の痛みはありません。


Q4.死後に提供するのですか?

A .骨髄移植は生体間移植です。骨髄液の提供は、健康な人が患者さんのために自分のいのちの一部を分けてあげるもので、採取された分量の骨髄液は3週間ぐらいで元通りに回復します。この意味で、骨髄提供は死後に臓器を提供するアイバンクや腎バンクとは大きく異なり、献血の一種と考えて差し支えありません。


Q5.骨髄液を冷凍保存しておくバンクですか?

A .骨髄バンクは、自分とHLAの型の一致した患者が見つかったときに骨髄液のドナーになってもよいという意志と情報を登録しておくバンクで、骨髄液そのものをあらかじめ採取して保存しておくバンクではありません。従って、登録時に必要とされるのは献血の場合と同様の血液検査だけです。


Q6どのくらいの骨髄液を採るのですか?

A .患者さんの体重によって異なり、小児なら300mlですむこともあれば、大人の患者さんの場合は 1,000mlを越えることもあります。骨髄採取量は、ドナーの体重ごとに基準が設けられており、全身の骨髄幹細胞の5%以下となっています。なお、骨髄幹細胞は自己複製能力をもっており、通常、骨髄は採取後1カ月ほどで元の常態に戻ります。その間でも日常生活に支障がありません。


Q7骨髄液は元に戻りますか?

A .採取後1ヵ月ほどで元の状態に戻ります。その間、日常生活に支障はありません。


Q8.骨髄提供に危険性はありますか?

A .骨髄採取で健康が害されないとは言い切れませんが、通常はすみやかに回復しています。骨髄移植のための骨髄採取は、1950 年から 1992 年までに、全世界で 4 万件以上 (国際骨髄移植登録調べ) で行われています。その中で、骨髄採取に伴い、イタリアと日本で1件ずつ麻酔事故と思われる死亡事例が報告されています。骨髄採取は全身麻酔下で行われますので、通常の手術と同様に麻酔に伴い、非常に低い確率とはいえ致命的な事故が起きることがあります。最近では、麻酔の管理にモニター機器が導入され安全性は大幅に改善されています。


Q9.死亡事例について教えてください。

A .これまで世界で6万件以上の骨髄採取が行われていますが、重大な事故はきわめてまれです。日本の骨髄バンクを介しての骨髄採取では、死亡事例は発生していません。しかし、過去に海外で3件(血縁者間2例、非血縁者間1例)、日本で1件(血縁者間)のドナーの死亡事例が報告されています。健康なドナーの方であっても通常の手術と同様に、麻酔中に緊急の処置を行う必要が起こる可能性がわずかにあります。そのため採取病院では、ドナーの安全を確保するため最大限の注意をはらい万全の態勢で骨髄採取が行われています。


Q10.もし事故が起きた時、何か補償はありますか?

A .骨髄提供で、万が一の事故が起きた場合、最高1億円の補償制度があります。死亡時には一律1億円、後遺症の場合は、程度により 300万円〜1億円の補償です。


Q11.登録後に、骨髄提供を断られることがありますか?

A .ドナー登録時点で健康であっても、コーディネートや最終同意などで、ドナーの健康状況が確認されます。その段階で健康状態が適当でないことがわかると、骨髄提供をご遠慮いただくことになります。


Q12.ドナー登録後、提供を断ることができますか?

A .ドナー登録や骨髄提供は、あくまでも善意の自由意志によるものです。登録後も各段階ごとに提供意思の確認があり、その間ならばいつでも提供を拒否することができます。但し、ドナーになることの最終同意書に署名されますと、その後患者さんは移植に備えて化学療法や放射線療法により、骨髄を空にします。この時期に提供を拒否されると、患者さんにとっては致命的になります。最終同意後の提供拒否はできません。


Q13.ドナーは患者さんを選べますか?

A .骨髄バンク事業は、全て公平に行いますので患者さんを選ぶことはできません。


Q14.骨髄提供で、ドナーの経済的な負担はありますか?

A .骨髄提供のための検査費用・入院などの医療費は一切かかりません。但し一次検査と二次検査の際の交通費はドナー登録者にご負担いただいております。


Q15.体重制限などはありますか?

A..ドナー候補者になられた段階で、男性は45kg・女性は40kg未満の方の骨髄提供はできません。


Q16.骨髄提供に、家族の同意が必要なのはなぜですか?

A..ドナー登録者は成人に限られますので法的には必要ありませんが、日本の社会通念から、実際には、ご家族などの支援が、物理的にも精神的にも不可欠なのが現状です。骨髄提供の直前に、ご家族の強い反対でドナーが同意を撤回すると、患者さんは致命的なリスクを負います。そうした最悪の事態を招かないためにも、ご家族の同意が必要なのです。


Q17.登録や提供時の休業補償はありますか?

A.あくまでも善意にもとづく骨髄提供ですので、登録や提供の際に仕事を休まれても、補償はありません。なお、官公庁や一部企業などで「骨髄ドナー特別休暇制度」を導入しているところもありますので、ご希望の方には「登録や提供手続きの証明書」の発行をいたします。


Q.18妊娠中や出産後ドナー登録はできますか?

A.妊娠中であってもドナー登録はできますが、ドナー(妊婦さん)と胎児の健康と安全の見地から、骨髄提供はできません。骨髄提供は、出産後1年を経過すれば、可能です。


Q19.DNAタイピングとは何ですか?

A..HLAの遺伝子配列を調べる検査方法で、HLA型の精密な適合性を確認します。欧米ではすでに実施され、検査の精度アップと時間短縮に大きな成果を上げています。


Q20.HLA型は、どうして教えてくれないのですか?

A..骨髄バンク事業の公正な運営を確保するために、お教えしないこととなっています。


Q21痛みはどれくらいですか?

A.麻酔からさめた後、採取した場所(採取傷)が痛みます。痛みの程度は個人差がありますが、多くは鎮痛剤のみの投与で翌日には軽減します。痛みが 1〜2週間続くことがあります。


Q22.発熱などがあると聞きましたが?

A..採取後、37〜38 度程度の発熱や喉の痛み、吐き気、全身の倦怠感などが出ることがあります。通常 1〜2日で軽快します。


Q23.針跡は残りますか?

A.体質によっては、皮膚に少し針の跡がのこる人がいます。通常は 3〜6カ月ほどで針跡は消えます。


Q24.再度、骨髄提供することはできるのですか?

A..一度、骨髄提供しますと、ドナー登録は1年間保留になります。その後、登録継続をされますと、再度骨髄提供することも可能です


Q25登録された住所・氏名等の個人情報・HLAデータが、他の目的に使用されることはないですか?

A..骨髄バンク事業以外に使用されることはありません。


Q26転居などで住所が変わった場合はどうするのですか?

A.登録後、引っ越しなどで住所が変更になった場合は、登録されている骨髄データセンター宛に、ハガキでお知らせください。お名前、新旧の住所、電話番号、性別、生年月日を必ず明記してください。


Q27.長期間、海外に赴任するのですが。

A.その場合は、骨髄データセンターにお知らせいただければ、ドナー登録保留の手続きを行います。帰国後、保留解除の手続きをお取り下さい。





 アンケート結果集計 



■骨髄ドナー3ヶ月アンケート集計結果(回答数2,192)

骨髄提供について不安はありましたか?

麻酔について不安はありましたか?
まったくなかった【1057】
少しあった【1102】
非常にあった【30】
その他・無回答【3】


まったくなかった【1004】
少しあった【1010】
非常にあった【65】
その他・無回答【13】

骨髄バンクについて家族は
賛成していましたか?


骨髄提供後ご家族は
どのように思っていますか?
始めから賛成していた【1042】
途中から賛成していた【550】
反対していた【149】
どちらともいえない【436】
その他・無回答【15】


満足している【1364】
特に何も思わない【754】
後悔している【29】
その他・無回答【45】

麻酔覚醒後、麻酔による
苦痛はありましたか?


採取部位の痛みはどれくらいでしたか?
軽かった【1550
普通【498】
重かった【96】
その他・無回答【48】


軽かった【959】
普通【864】
重かった【307】
その他・無回答【62】

骨髄を採取した場所の痛みはありますか?


骨髄を採取された場所に
針の跡はありますか?
かなりある【1550】
少しある【498】
ない【96】
その他・無回答【48】


かなりある【959】
少しある【864】
ない【307】
その他・無回答【62】

骨髄を提供したことを
どのように思いますか?



もう一度提供を依頼されたら
どうしますか?
満足している【1804】
特になにも思わない【360】
後悔している【6】
その他・無回答【22】

提供する【1637】
どちらともいえない【472】
提供しない【73】
その他・無回答【10】
■骨髄提供者の入院日数(00年9月末)■



骨髄採取日から退院までの日数(00年 9月末)